実録! 暴駄フォンと斯く戦へり

ボーダフォン(当時)ケータイは修理に出すと、心当たりの無い「水濡れ」を理由として拒否される事がある。これは、ふとしたキッカケからそんな「ボーダフォンマジック」に巻き込まれた一ユーザの戦いの記録である。

虎の尾を踏む(5)

「それでは再度お預かりと言う事にさせて頂きますが、一旦こちらのお受取証にサインと、修理代金のお支払いをお願い致します」



???


なにそれ?意味分からん。
この国は、いつから直っても無い修理の代金を払わにゃいかんシステムになったんだ??


「あのー。これ直っていない事は分かっていますよね??フツー修理代金ってものは修理が完了してから支払うものだと思いますけど・・・」

「はい。ですが再度お預かりと言う事になりますと、前の受付を一旦終了させないと処理が出来ない事になっているのです。」

「つまり一旦こちらが受け取って代金を支払わんと、再度預かってもらう事はできないと?」

「はい。そういうことになります。」


「直っとらんからそのまま再修理」のフローができとらんわけか?
そんな珍しいケースでもないと思うんだが・・・

なんか釈然とせんが、まあそういう事もあるのかと自らを納得させる事にした。


まずは受取証のサインと修理代金の支払い。
この日の支払い総額は金630円也。

こんな事でもなければ入る事は無かったと思うけど、「ボーダフォンアフターサービス」に申し込んでいたからWIDEメンテナンスサービス適用となり修理代金が9割引になる。それでこの金額になった。
これが仮に高い金額だったら一悶着あったかもしれんけど、そんなでもなかったのですんなりと払ってしまった。


続けて、新たな修理依頼の手続き書類を作成。



今度はキッチリとテストをしてもらうように言付けておき(※画像内上段赤丸にて文言化)、右下の署名欄にサインし完了。


要は再修理なのだから何も変わるわけは無いのだ。内容を確認するまでも無いだろうと思っていたのだが・・・。


実は初回の修理申し込みと違って、ある事が書き換えられていたのである。

(次回へ続く)


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虎の尾を踏む(4)

ちゃんと仕事をしてくれていると信じたいのはヤマヤマなんだが、彼らが申告事象の確認をロクすっぽやっていないのはほぼ確実だろう。
このまま再度提出しても、

「また基盤交換」→「やっぱり直ってない」


エンドレスループを満喫する事になる。


無論私にそんな趣味は無いので、予防線を張る事にした。


「ともかく事象が解消してませんので再修理をお願い致しますが、その際に必ず東芝さんにお伝え頂きたい事があります。今日は資料を持ってきておりませんので、ボーダさんから東芝さんに渡す書類に書いておいて下さい。」

と言うわけで当方で行なった検証結果を説明する。
とにかくサイト側の問題ではない事、原因が端末側にあるとしか考えられない事、何より事象の再現性が100%可能であるのだからキチンと手を抜かずに確認して欲しい事を伝え、そして最後はこう締めくくった。

「要するに、、基盤の交換を何度やっても無駄だと言う事です」

あーあ、言っちゃったよ(笑)。

製品の専門家でもない一般ピープルが何をほざいてんだと我ながら思わざるを得ない(苦笑)。しかしここまで言わんと分かってもらえそうもなかったからなぁ・・・。

それに「当たらずとも遠からず」と思ってる。
最初ココに来るまでは初期ロット不良の可能性も考えていたけど、貸してもらった代替機でも再現してるし、基盤交換されたこの端末でも起きている。それら全部が不良ロットだったなんて確率的に有り得ないから、その線は消えたと思っていいだろう。
となると、俄然モデル全体のバグの可能性が高くなった。それを前提とした対応をしてもらわん事にはラチが開かんのだ。


「わかりました。確かにメーカーのものにお伝え致します。しかしそうなりますと、かなりお時間を頂く事になるかと思いますが・・・。宜しければこの機会に・・・

なんか言おうとしていたような気がするが間髪いれずに

「ああ、一向に構いませんよ」
 「確かに、モデル全体のバグだって事になれば、調べるのにも対策するのにも時間とお金が掛かる事になるでしょうからね〜」
 「まあどれだけ長期戦化しようとも、こちらとしてはずっと待っていますから」
 「100%再現できる事象は必ず原因を突き止められると、私も職業柄確信しておりますので。」
 「アカウント提供とか、私に出来ることは協力いたしますので是非宜しくお願いしますね」

どや?ユーザーの鏡やろ〜〜??
これだけ協力的なユーザーはそうはいないぞってなカンジでまくし立てちゃったんだが、半ば浮かれていて空気が読めていなかった気がする。

今にして思えばこの時、確かに不穏な空気が漂っていたかと思うんだ。。。

(次回へ続く)



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虎の尾を踏む(3)

こらこらこらー!どーゆーことや?直ったゆーてたんとちゃーうんか??

塚「すんませーん。これ直っとらんのやけど。ホラ、この通りこうしてこうすると・・・やっぱ再現するでしょ??」
受「アラ、ホントですね。どうしてでしょう??」

どうしてって聞きたいのはこっちやがな。


ここでメーカーの東芝からボーダフォンに送られてきた「リペアレポート」を見せてもらった。



これによると、メーカーの方では私が訴えた文字数制限オーバーの事象が起きなかったと言う事になっとるらしい。
ってゆーことは再現方法が伝わっとらんワケでは無く、ちゃーんと試した上で再現せん事を確かめた事になる。

仮にそれがホントの事なら、修理に預けるまで故障状態で、メーカーに届いた途端に調子が良くなり、また私の手元に帰った途端にまたおかしくなったと言う事か?んなバカな??

ともかく直っとらんのやけん、もういっぺん直せとしか言いようが無いですがな。


塚「修理って、いったいぜんたい何をやったの?」
受「えーっと・・・、サービスからの報告によりますと『基盤交換』をしたって事になっておりますね。」


や  は  り  そ  れ  か


修理に出してから2週間足らずで返ってきた事で、大体そんな所だろうと想像はついていた。
その理由もだいたい検討がついているんだが、まあ一応聞いてみる。

塚「どういう理屈で基盤を交換するハメになったのか分かりますか?『念のため』って、事象が確認できてないのに基盤の交換なんてするものなの?」
受「さあ・・・私どもではそこまでは」


ガキの使いか?おのれは。
まあ大方理由は想像がついとるけどな。なんかよー分からんけん、とりあえず全取っ替えしたって事だろ?


もっとも、その対応自体は悪くないのだ。

特に研究畑出身者に多い思考なのだが、原因がどこかと追求するあまり、復旧が遅れて顧客からクレームを受けると言う事がウチの会社でも良くある。
障害対応において最も重視すべき事は、いち早く障害から復旧させる事。だから、疑わしい所は全て新品に取り替えてしまえってのは、障害対応の考え方としては間違っちゃいないのだ。

ただ、修理結果の動作をちゃんと確認する事が大前提だぞ、それは。
故障と訴えている現象をロクに確認もせず、基盤だけ取っ替えて「はいこれでおしまい」。これを手抜きと言わずして何という??


塚「この修理報告書によると、修理のサービスマンは事象は確認できないって言ってますよね?これホントに試してみたの?」
受「さあ・・・。報告にはそう書いてますけど・・・」

受付嬢は所詮前線の兵隊だから、彼女に聞いてもお門違いなのは分かってる。
とは言え、私が直にサービスとやり取りする事が出来ない以上、彼女達にシッカリとパイプ役をこなしてもらうしかない。また、それが彼女達の本職なんだからな。

であるからこそ、嬢にはここでどうしても言っておかなければならない事があった。

その事が、彼らの逆鱗に触れる事になる。

(次回へ続く)



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虎の尾を踏む(2)

仕事帰りに立ち寄れるように修理預り証は毎日持ち歩いているので、この日の仕事が終わってから直行でショップへ立ち寄った。
とは言っても、お役人様のように定時で帰られる身分ではなく、しがないIT土方の身空で御座いますから、到着したのは閉店少し前ぐらい。それでも店内は学生若しくはリーマン風の人たちでごった返していた。

職場に近く帰宅途中に寄れると言う事でココの店舗にしたんやけど、考えてみればココは都内有数のターミナルステーションの近くやからなぁ・・・。家の近くのボーダショップにした方がよかったか?あそこなら日中は閑古鳥が鳴いとったし。せやけど、こないだの一件で店員のレベルが低い事を体験したばかりだからな。
ま、結局どこに出した所で「ボーダのサポートは悪い」って評判を身をもって知らされる事になったんやろうけど。

結局到着してから30分くらい待たされて呼び出しが掛かる。受付嬢に昼に連絡を受けた者だが故障修理機の引き取りに来た旨を伝え、預り証を渡し、故障修理から返ってきた自機を久しぶりに手にした。

んー。見た目は変わっとらんようやな。

もう時間も遅いので、家に帰ってからでは不具合があっても今日中に対応して貰えそうに無かったから、その場で確認させてもらう事にした。



(電池入れて番号を入れ直してもらって、問題のWebアクセスをやってみて、と。。。)




「制限文字数オーバーです」


(次回へ続く)



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虎の尾を踏む(1) (2006年7月3日)

「修理が完了しましたのでお引取りにいらして下さい」

仕事中そんな電話がやってきたのは、修理に出して月の明けたすぐの3日の事だった。
おかしいな?そんな簡単に直るはずが無いんだが??

先日の検証結果
の通り、障害の原因は少なくとも端末側にある事が分かっている。事象も100%再現できる方法があるのだから、少なくともメーカーの方で事象が確認できなかったので差し戻されたと言う事は無いはずだ。
原因不明の障害が持ち込まれてメーカーが解決したとすれば余りに早すぎる。

考えられるとすれば、メーカーが既にこの障害の情報を掴んでいて対処法が決まっていた事ぐらいか?しかしそれなら、そういった障害情報がホームページなり何なりで公表されてたっていいはずだろう。しかし少なくともこの時点で調べた限りでは、キャリアでもメーカーでもそんな発表は無かった。

まあ考えても仕方が無かったので、仕事を終えてから店舗に向かう事にした。本来長期戦も覚悟かと思っていたトラブルが、こんなに早く解決するのであれば嬉しい誤算だ。
もちろんそうはならなかったのであるが(笑)。

そう。このあたりから事態は少しずつ斜め上の展開を見せはじめる・・・。

(次回へ続く)



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プロフィール

塚山亘

Author:塚山亘
都内の通信事業者に在職中の
ネットワークエンジニア。
(※携帯電話業界とは直接関係
ありません)
■座右の銘
立って半畳、寝て一畳、
天下取っても二合半
■過去の経歴
丙案時代の元司法試験受験生。


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